今日は朝早く起きたので、朝食を買いに行くついでに散歩に出かけた。
いつも歩いている道だが、散歩という気分で辺りを見回すといつもと違った風景の中を
歩いているような気がしてくる。
夏の太陽の陽射しをさえぎる程、緑が生い茂った道を通り過ぎると
小学校の畑にはズッキーニやトマトなどの夏野菜が栽培されている。
夏の日の日差しのなか、里芋の葉に溜まった朝露がキラキラ光っていて眩しい。
都会の中でも、土の匂いや季節を感じることができる場所がある。
「暇があったら歩くにしくはない。歩け歩けと思って、私はてくてくぶらぶらのそのそと
いろいろに歩き廻るのである」と永井荷風は書き残している。
荷風の生きていた時代の東京は、どんな景色だったのだろう。
明治期に生まれ、大正・昭和を生きた荷風は文学史に残る名作を多く残した。
東京が下町の面影を多く残していた時代、自らの住む町を歩いて、作品の構想を練っていたのだろうか。
朝、少し早く起きて、ゆっくりした時間を味わっていると、
ふだん何気なく歩いている駅までの道から、いろんな光景が飛び込んでくる。
それは自分の心に新しい風を吹かせることになるのかもしれない。
夏の日の朝、少年の気持ちで過ごした30分だった。
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